動作メカニズムを理解して部品をストック
我が愛車のSRV250は1993年製です。発売当初は不人気車だったこともあり中古市場やオークションなどで低価格で取引されており欲しい人にとってはありがたいのです。
但しその反面、状態の良い車両が少なくなっていますので、悩ましいところです。
バイク本体として出品しても落札する人がいないのでしょか? 悲しいことですが部品に分解されて出品されている場合がほとんどです。
SRV250って乗ってみて走ってみて初めてその良さを痛感し、アハ体験できる素晴らしいバイクなのですが残念な状況となっています。
さて、そんな訳でオークションを眺めていると各種部品が単体で100円という格安で叩き売られているのが散見されます。
ブログ主の悪い癖で、当該部品が既にストックしているにも関わらず、同じ種類の部品を入札&落札してしまうことがあります。
まとめてて落札しても、同封可能で送料アップをしない出品者さんから落札しているのは言うまでもありません。(笑)
オークションで部品を出品しているショップの中で送料をピンはねして儲けている。あのショップ(複数ありますが...)とはお付き合いしたくないものですね。
という訳で写真の物は1年程前に落札して一緒に梱包してくれる親切なショップさんから入手したものです。
これだけ落札して総額800円で、同封送料が840円でした。実にリーズナブルです。
内容は以下の通り
- イグニッションコイル
- スターターリレー
- エンジン点火コントロールユニット
- 右ハンドルスイッチASSY
- サイドスタンドスイッチ(センサー)
- リアブレーキシュー
さてオークションの話はこれぐらいにして、本日はイグニッションコイルについて調べてみることにしました。
実車に取り付けて確認するのはまたの機会として今回は電気的なことのみ調べてみます。仕組みや原理を踏まえて理解していきましょう。
今回は実車装着まではやりません。理由はSRV250はタンクを外さないとイグニッションコイルが交換できないので、そこまでの体力と元気がないからです。(笑)
実際に測定してみよう
まずは4個とも2つの端子間の抵抗値を測定します。約4.4~4.5Ωでした。この抵抗値は一次側コイルの抵抗値です。正常値を示しています。

次に二次側のコイル抵抗を測定します。先程の二つの端子は実は幅が異なってます。幅広の方がバッテリーのプラス側に繋がる端子になりますので測定する箇所はこの幅広端子とプラグキャップ内部の金属を測定します。

測定結果は持っていた4つのコイルが全て25kΩ台を示しました。抵抗計の先端がワニ口になっていないし、十分な接圧も加えれてないのでマニュアル値15.6kΩよりも大きい値が測定されてますが正常値だと判断します。
単純に12Vと4.4Ωの比を使って二次側コイル抵抗25kΩで考えると6万8000Vが二次側に誘起されることになりますが、エネルギー伝達は100%はないので単純比計算の話です。
但し、一般的にスパークプラグには数万ボルトの印加が必要といわれてますので、値的には理屈に合った値となってます。
イグニッションコイルとは
エンジンの燃焼室に突き刺さったプラグに高電圧を印加してプラグ先端のギャップ間に火花をスパークさせる大切な部品です。十分な高電圧が作り出せないとスパークが弱くなりエンジン燃焼不良につながり、本来のパワーがでません。
仕組みは簡単です。一次コイルと二次コイルが鉄心に巻いてあり、一次側を12Vで制御して、二次側に高電圧を発生させる。その高電圧をハイテンションコードでシールドしながら、エンジンから突き出た頭に電圧を印加します。

上記の図のトランジスタのベースをエンジンの回転数に合わせて制御することでベストなタイミングで点火を行っています。当然エンジン回転数があがれば点火タイミングもその分早くする必要があります。
SRV250はTCI点火方式
SRV0250のカタログ等を見るとTCI点火方式と書かれています。TCIとはTransistor Controlled Igniterの略称です。トランジスタ点火方式は、点火タイミング検出をエンジンクランク内に内蔵された磁石の磁気をセンサーとしてコントローラーが読み取り点火タイミングを決めています。
非接触なので大昔のポイント点火方式のような磨耗や経時変化がないのが利点です。
但し、一次コイルの自己誘導作用があるので二次側電圧は比較的ゆっくりと立ち上がります。
このゆっくり上昇という特性は高回転時は十分なエネルギーを二次コイル側に伝達できない為、高回転時のスパーク性能劣化が考えられます。
そのデメリットを改善したのがCDI点火方式です。(Capacitive Discharge Ignition)
検出部についてはトランジスタ点火方式と同じですが、一次コイル側に印加するエネルギー量が異なります。
一般的に一次コイルの電圧は12Vであるのに対して、CDI点火方式は昇圧回路で150~300Vぐらいまで電圧を上げています。
その効果で本来急激な電流変化を妨げるように働くコイルに対して電圧を上げ瞬時に高電圧をかけて二次側にも十分エネルギー伝達ができるようにしています。
短時間で次々にスパークが必要な高回転で良好な点火が期待できます。
但し、低回転時はガソリンがゆっくり燃焼して欲しいという場合もあります。
当然スパーク時間も長くしたい訳ですが、CDI点火方式は一次側の電流通電時間が短くなるので、低回転で混合気の全燃焼が終わる前に失火しやすいデメリットもあります。
低回転時の不完全燃焼は、パワーが出なかったり燃費が悪いと良くない点もあります。
そうは言ってもトータル性能で考えればCDI点火方式が優れていますね。
新電元というバイクの部品を作っているホームページから抜粋した回路図です。

一次側電圧が比較的ゆっくり立ち上がります。

一次側は高電圧に充電されたコンデンサから一気に電流を放電します。
アーシングの効果
車やバイクでもアーシング効果のありなし議論がありますが、こうやって回路図をみると点火してスパーク電流がしっかり流れるルートを確保すればいいんだなとイメージが沸くと思います。火花のスパークはエンジンの中でおきます。スパークプラグ先端からスパークプラグのLの字Uの字になった金属部へスパークします。その金属はエンジン筐体のググランドに繋がっている訳です。
さて、最短ルートでこの火花(電流)をループさせればエネルギーをロスしませんよね。
エンジン筐体からイグニッションコイルのGNDにダイレクトに結線してあげれば最短ルートとなります。
イグニッションコイルのGND?
さて、イグニッションコイルのGNDはどこにあるのでしょうか?先程の2つの端子でもなければハイテンションコードの先端にあるプラグキャップでもありません。
コイル本体が金属のステーと2つのネジ穴で固定され接触する部分!ここがGNDです。この接触は部分は非常に重要です。
更にイグニッションコイルを固定しているステーは鉄ではなくステンレスが使われています。真面目なバイク作りをするヤマハさんです。
このステーが経年劣化で錆びたりすると点火性能が悪くなることを嫌って錆びないステンレスを使ったのでしょうか? お高いステンレスを使うヤマハさんに拍手を送りたい。
このステンレスのステーからフレーム(GND)にスパークの電流が流れていくことで、先の回路図のGNDに接続されます。
それでは本題の効果的なアーシングポイントはどこ? という話にもどります。最短ルートでスパークの電流が回る経路を考えることになりますね。
ステンレスのステーを経由せずにコイルの筐体の両側にあるGNDとエンジン筐体を一本線を追加して接続するのはどうでしょう。
効果がどのくらいあるかはまだ実車で試していませんので分りませんが、理屈で考えるとスパークが強くなるように感じます。
既にトライした方がいましたら、効果の有無を教えて下さいね!
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その他
部品の構造や動作原理を知っておくと、中古品を購入する際の良し悪しを判断できるようになってきます。 もう少し勉強してみたい方は下記もご覧ください。
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