アレルギー性気管支肺アスペルギルス症とは

アスペルギスルって何?


生物や微生物、真菌、ウイルス等はほとんど興味を抱かずに学生時代を過ごし、社会人になってからも電気や機械に関する仕事に従事したので、植物系、ウイルス系、真菌系に興味を持つこともありませんでした。

アスペルギルスという単語を聞いたときには『銀河系のどこかの星雲の名前か?』と思ったほどです。(笑)

アスペルギルスとは自然界に広く存在しているカビ(真菌)の一種で、直接人間に悪さをしたり病気を引き起こしたりはしないノーマークな菌です。

但し、免疫力が低下している時に肺や気管支に空洞性の病変がある人にとっては、菌を吸い込んでしまうと肺の感染症を誘発します。

大気中に浮遊する真菌の一種を吸入して、肺に起こる感染症?

一旦、感染症となり発症すると肺真菌症による病気の中でも重大な疾患だと言われています。 アスペルギルスは糸状真菌の一種ですが、その種類は多様で150を超える種類があります。

存在場所はどこですか?

堆肥(たいひ)、断熱材、エアコンまたはヒーターの吹き出し口、手術病棟および病室、病院の備品、浮遊粉塵(ふんじん)などに高頻度に分布しています。

つまり花粉症から逃れるには花粉がないところに行くか、花粉をシャットアウトすればいいのです。

但し、アスペルギルスは至る所に存在しているのでシャットアウトするのは無理な話です。 無菌室とか永久に入っていれば遮ることはできますが、現実的には無理ですね。

人間に影響するアスペルギルスは何?

人に疾患をひき起こすのは、
  • アスペルギルス・フミガータス、
  • アスペルギルス・フレーバス、
  • アスペルギルス・ナイジャー
など特定の種類だけのようです。

一般人の健康体の人は無頓着でOK

健康な体と免疫機能を持っている限り、アスペルギルスが肺の中に感染することはありません。

白血病や臓器移植後などは体や気道の抵抗力の低下が起こってます。又、副腎(ふくじん)皮質ステロイド剤の長期間の服用が原因となって肺の中で増殖が始まると、感染症を引き起こします。

有毒な胞子

数種類のアスペルギルスは有毒な胞子を持っているため、ぜんそく患者は過敏に反応して、アレルギー性の肺炎を引き起こすこともあります。

私の場合は全く気管支系に疾患がなくタバコも吸わず極めて健康体でしたがアレルギー性の肺炎を発症してしまいました。(なんでやねん)

肺膿瘍(のうよう)、肺結核、気管支拡張症などの後にできた肺の空洞に入り込み、真菌の塊である真菌球を作ることがあります。

この塊が崩れて褐色の塊の痰(たん)が大量にでることもあります。

信じられないような大量の褐色痰

私の場合も肺内視鏡で肺の奥に溜まった粘着性の塊をお医者さんに、吸引して取り出してもらった後に、大量の褐色痰が出てきました。

まとめますと、アスペルギルスの症状は咳、痰、胸痛、呼吸困難などの一般的な呼吸器症状。そして、微熱が持続または周期的に平熱と微熱を繰り返します。

私の症状としては喉がネバネバする状況が肺炎前に数週間続き、炭酸系の飲み物をゴクゴクと喉に流し込んでは、定時後の長時間に及ぶ会議を微熱と闘いながら無理して耐えました。

今思えば早く病気に行けばよかったのにね~(後悔先に立たず)

但し、この状態で医者に行ってもアレルギー性気管支肺アスペルギルス症という確定診断を出せる医者に巡り合わなかった可能性が大です。

気管支拡張の薬とか、抗生物質とか、吸引対処療法とか延々と数年間もやり続けるようになっていたかもしれません。 やっぱ本当の原因と正しい確定診断は重要ですよね!

その他の症状

  • 血たんや喀(かっ)血の頻度が多い。
  • 血管侵入による出血性壊死及び梗塞の発症
  • 肺炎、ぜんそく、副鼻腔炎、
  • 急速進行性の全身疾患の症状
対処療法だけではダメです。アスペルギルス症の検査と診断と治療  呼吸器症状に気付いたら、呼吸器疾患専門医のいる大きな病院を受診します。大学病院をお勧めします。

確定診断してもらうには胸部X線検査やCT検査による肺の状態を見るのはもちろん、一番確実なのは肺の中の痰を採取しアスペルギルス菌の種類を調べるに限ります。同時に血液検査で、アスペルギルスに対する抗体があるかを調べれば確定は容易にできると思います。

取り出した痰は培養してから検査するので少し時間が掛かります。
発症者の状態が悪いと気管支鏡検査を行えない場合があり確定診断が難しいと言われます。

私もこの経緯で確定診断が出ました。 但し、肺の中に入れる内視鏡(気管支鏡検査)は麻酔があっても本当に辛い検査です。

ちなみに、アレルギー性でないアスペルギルス症は胸部X線写真で典型的な真菌球が確認されれば、診断は容易です。

アスペルギルス症などの肺真菌症は、普通の肺炎よりも治りにくく、治療にも時間がかかり、再発するケースも多くみられます。治療中は安静にして、栄養を十分に取ることが大切になります。

入院中の調べたこと

最初に肺炎と診断されて入院した時は、毎日が席に座って仕事をする時間もないような、会議だらけの毎日で、じっくり何かを調べたり考えたりする時間がない会社生活とのギャップ(いわゆる時間がありすぎて暇状態)に耐え切れず、ノートパソコンを病室に持ち込んで症状や肺疾患について、ネットでいろいろ調べてました。

その時に読んだHPの中で『アレルギー性気管支肺アスペルギルス症』一番わかりやすく書いてあるのが、ここかな~って感じました。

そして粘液栓の解明も始まったようです。

生活環境の振り返り

実は職場移動が今年の1月にありました。
今までの職場はコンクリート床で毎週金曜日に私も含めて課員全員で掃除機かけてました。

ところが新しい職場は実は大型の加湿器が常設してあり、1~3月中は部屋に入るとあきらかに湿度を感じるほどガンガンに加湿器を効かせてました。

風邪対策(ウイルス対策)と思って気にしていませんでしたが、今思えば適切な湿度は喉の粘膜を適切な状態にして、風邪を防止できます。

但し、カビ、真菌は湿気が大好き! 職場は結構狭い空間でパーテーションで区切られてますし、フロアーは古いカーペット敷きの床.....

もしかしたら、ここに真菌(アスペルギルス)が潜んでいるのでは...そう思うと、床のカーペットの黒ずみがすごく気になる....今日この頃です。

直接的な因果関係はなく、これは私の被害妄想かもしれませんし、当たっているのかもしれません。 もし後者なら労災認定されるのでしょうか?

入院中の治療はこちら

・アスペルギスルに過剰なアレルギー反応をおこした肺のレントゲン写真はこちら
・退院後の外来診察による治療と服用した薬の紹介はこちら


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