背中からカタカタ音が迫ってくる?
長距離ツーリング時にライダーに全く負担を掛けない私にとっては魔法のようなタイガーさん! トップボックスを付けた姿は楽な姿勢と相まってバイク便にでも使えるのではないかと真剣に感じてます。
もしバイク便に使うとすると、ネックは燃費だけでしょう!。もし燃費が30km/Lを超えれることがあれば、高速含めた短距離の宅配業務に十分使えますよ!
走りだせばそのハンドリングも実に軽やかです。 ハンドル操作はSRV250より軽い力で動くのはハンドルバーの長さに秘密があるのでしょうか?
中古で購入した時から純正のトップケースを入手しておりましたが、取り付けて走ったのは2回程です。ということでちょっとご近所を走ってみる時にトップボックスを付けてみました。
魔法瓶タイガーならぬ魔法便タイガー800として後ろに箱を付けて疾走してみます。
すると以前から気になっていた症状であるカタカタ音♪がやっぱり聞こえてきます。 異音じゃないと言い聞かせても、この音はかなり耳障りで気になって仕方ありません。
先人のブログを拝見すると、カタカタ音はトップボックスがグラグラする構造だからとのこと。
トップケースは左右横に動くように設計されているらしい。
分かりやすく表現するとグラグラするという表現になります。
衝撃や応力を加えると10~20mmスライドする構造になっているようです。
グラグラするのは何故?
突発的な衝撃がトップボックスに加わると固定部分が全ての衝撃を受けて亀裂が入ったり、ボックス自体が割れたりする恐れがあります。(当方の純正ボックスは樹脂製でかなり厚く重い)車体と固定する部分がグラグラする構造にしたのは、
『衝撃時にボックス全体がズレて本体やボックスとキャリアの固定部分を破損から保護する』
目的があります。立ちゴケしたり走行時の転倒でトップボックスが大破することないのでありがたい配慮(構造)です。
設計思想は大いに歓迎するのですが、その背反に音の発生があります。
走行時にギャップを乗り越えたり、砂利道を走行すとトップボックス周辺からグラグラというがガタガタ♪と騒がしい音として聞こえてくるのです。
仕組みが知りたい困った性格
いくらなんでも音が大きすぎじゃないのトライアンフさん! と言いたくなる前に自分で構造を調べてみることにしました。もしかしたら新品時はガタガタ音は出ないのに経年変化で部品が劣化しているのかもしれませんからね~さて、一旦帰宅してバラシを開始します。そうグラグラする部分をこの目で見届けたい欲求が沸き上がってきたのです。
キャリアの分解手順
キャリア分解の前にトップボックスを外します。トップボックスの脱着
TIGER800のメインキーと共通の鍵穴にキーを差し込んで左45度に回すとロックが空いて蓋を開けれる状態となります。蓋を開ける時はレバーをプッシュします。取り付けるときは逆の手順となります。
更に45度回すと、取っ手が手前に飛び出してきます。
取っ手を引き上げるようにするとボックスとバイクのロック機能が解除されてボックスをキャリアから外せます。そのままこの取っ手をもってボックス毎運べるようになってます。
シート取り外し
シートを取り外して作業することにします。外さなくても作業できるかもしれませんが先端が尖った工具とかで擦ったりすると嫌なので私は基本的にシートは外して作業します。
ついでにバッテリーもチャージしておきましょう!(笑)
バッテリー周辺の発泡ウレタン板は遮熱、防寒用です。
(気持ちだけで効果は定かではありません。)
分解開始
樹脂の蓋を6個外します。その後トルクスネジを緩めます。
まずはゴムダンパーが噛ましてある真ん中を緩めてみることにします。
え! 何故って?
グラグラするというからにはゴムの特性を使っている部位が怪しいと誰もが思いますよね~
ワッシャー部分にはマジックでマーキングしてあります。
ちゃんとトルク管理してネジ締めしたという証拠でしょう。
いい仕事してますね~ トライアンフ正規ディーラーさん。 or 赤男爵さん。
いやいや、このユニットASSYは樹脂蓋が閉じられた状態でトライアンフから部品供給されている?
写真は左がリアシート側です。左から#1, #2, #3とします。
#2の調査
#2(中央)はトップボックスが左右に動くようにスリットが設定してありました。底から順番にゴムダンパーとゴム製(黒)のワッシャを付け、最期に金属製ワッシャー(銀)を重ねてトルクスボルトで締めてます。
この部分はそれなり抵抗があり簡単に動かないようになってます。
<#1の結論>
左右に10mmずつ可動できる構造。
前後に2mmぐらいは可動できる構造。
ガタを発生させるような経年劣化は無いと判断する。
#3の調査
ゴムダンパーがありません。入れ忘れているかというと何とも言えません。
そもそも#2のようにダンパーを入れる為の形状にはなってませんし....
この部位の情報はマニュアルを見ても見つけれませんでした。
そもそもユニットASSYとなっている?この部分は分解した写真がネット上にありません!?
#3の構成は底から順番に、A:樹脂ワッシャー(白)、B:樹脂ワッシャー(白)、C:樹脂ワッシャ(黒)、D:金属ワッシャ(銀)、トルクスネジです。
ネジがしっかりと締まった状態でもボックスが固定される台座とネジ穴凸部の高さまでの寸法(隙間)Eが大きいので、この部分はフリー構造である。
<#3の結論>
左右に10mmずつ可動できる構造。
前後に2mmぐらいは可動できる構造。
(A+B+C+D) < E
ネジで締める構造となっているが、台座は容易に動く
#1の調査
最期にリアシートに近い側の調査をします。#3と同じと思いきや、なぜか樹脂ワッシャ(白)が1枚少なかったです。不思議ですね~(もしかして入れ忘れ?)
それ以外は#3と同じです。
所見
以上から#1と#3は自由度が高く、衝撃や応力があれば左右に動くのは容易。#2の中央部はゴムダンパーで動きずらくしてある。#2を中心にして#1と#2が回転するような動きもできるという構造のようです。ガタ改善策
#1と#3の動きを規制しつつ大きすぎるクリアランス(A+B+C+D)を何かで詰めることにしました。何で詰めるかといいますと....工具箱やストック品を見ながら妄想すること3分ぐらい...
あ! これ使えるじゃん。 閃きましたよ。
SRV250のオイルフィルターの新品ストック品を開けると、SRV250では使う必要のないゴム製のOリングが入ってます。小さい方のOリングです。 これを挟んでトルクスネジで締め込むことにしました。しかも都合の良いことに4個ストック品があるので必要となるOリングも4つ確保できました。
まずは#3から開始します。こんな感じでOリングを入れて、この上から金属製のワッシャ(銀)を被せてネジ締めします。
そうするとゴムはつぶれて広がってネジ穴の凸部の外周に嵌ります。文章では分かりにくいので後から#3の部分で写真を追加してますのでそのまま下へスクロール下さい。
#3の部分です。順番はこんな感じとなります。
ゴムを挟む順番とかいろいろ考えましたが、オリジナルの順番は変えずに金属ワッシャーの直下にOリングを挟む方法が一番良いと結論付けました。
ちなみに構成部品の重ねる順番をいろいろ検討中の写真を1枚のせます。
ゴムは伸びるのでネジを締め込むと最終的にネジが嵌る筒状の大外枠内に収まります。
このようにゴムを金属ワッシャーの下に挟むと
(A+B+C+D+ゴム) ≒ 隙間E となります。
反対側の#1と#3にも同様にOリングを嵌ます。
その結果、台座が上下左右前後に動くのを適度に緩和する効果が生まれます。
今までと比較すると台座が簡単には動かなくなりました。
もう一工夫
台座のガタが改善されても実は台座とボックスの取付部にもガタがあります。この部分も対策が必要です。手元にあったゴムの平板を2つ使います。
厚みは2mmほどです。これをボックスのこの部分に詰めておきます。
台座にボックスをセットする時はゴム板を潰しながら押し込んでロックします。
そうすると台座とボックスのガタも減少しました。
効果の確認
全くというほどガタガタ音は聞こえなくなりました。
アスファルト道路では効果の確認が分かりにくいのでフラットダートや段差が多い道を走りました。
成功です! ガタガタ音は聞こえません。 少なくともヘルメットを被っている状態であれば後ろからはマフラーの排気音しか聞こえません。
これならガタガタ音を聞くストレスも無くなるのでトップボックスを付ける機会も増えそうです。 しかし、もうすこしデザインが良いと嬉しいのですがね~
こんだけ高さがあるボックスだと、ちょっと気が引けます。
BMWのように通常は低い高さのボックスで、ギミック機構で高さが可変できるタイプがあるといいな~ と思う今日この頃です。
左右のH&B社のパニアを固定するステーの内側にミニパニアをセットできるようにすれば、トップボックスは不要になるかもね!
ミニパニアって? そう作るしかありませんDIYでね!
自分で作った物はデザイン的に不格好でも何故か付けてみたいと思う変人の私でした。
さて、作成はいつになるのやら...
まとめ
対策完了ということで本日は終了。このOリングがあると立ちゴケ時にトップボックスにダメージがあるかもしれませんが、一応ゴムのOリングなのでガチガチのリジット固定ではありません。 たぶん大丈夫でしょう!
それより#1と#3にも#2と同じゴムダンパーを無理やり挟めばいいような気がしてます。
ゴムダンパーだけ購入できないかな~(ボソ)
おまけ
実は修復する前に折角分解したのでキャリアの下にある広大な空間を覗いてみることにしました。まずは台座の4本のネジを緩めます。
先ほどの#1、#2、#3は左右の端にあるネジでしたが、それとは異なる内側にある4本の六角ボルトを緩めると台座ごと取り外し可能です。
その後、さらに4本のネジを外します。同じく六角ボルトなので簡単に分解可能です。
台座の固定はこの金属プレートにダイレクトに結合されています。
金属プレートはボルトでガッチリとフレームにボルトで締結されています。
丈夫そうですな~
とはいえボックスからダイレクトに力が加わるとフレームにもダメージが....
グラグラする取り付けはちゃんと理にかなっているということですね。
金属プレートの下には大きな空間があります。
これから自由工作で電子回路を組んで電装品を動かす場合はここに収めることができそうです。ウインカーリレーも一番奥にあることが分かりました。
ちゃんとハザード対応品でしたので先日DIYで取り付けたハザード機能もリレーに対してストレスを与えることがないと確信できました。
ボックス内に12Vを引き込む方法
オプションでボックス内に12V電源を設置できます。私の白虎さんはオプションの線やコネクタ等はありませんが、気になる方はディーラーさんで相談してみると取付可能ですよ!
電気配線が得意な方は部品だけ購入して自分で接続するのもありかもね~
下記写真はヤフオクで出品されていたのの拡大図です。端子が一本ないような気がします。
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