スピードメーターのケーブル交換 XR250

 スピードメーターケーブルは消耗品?

XR250は、林道やトレールでそのタフさと走破性を存分に発揮してくれる頼もしい相棒です。
少し不満な点としては、スピードメーターケーブル(ワイヤー)がフロントタイヤの回転を機械式で検出する構造上、オフロード走行の過酷な環境ではケーブルにストレスがかかりやすいことです。つまり、断線しやすいということです。

特に、右側にバイクを倒してしまったときや、フロントサスの伸縮によるケーブルの屈曲が原因で、ワイヤーがダメージを受けることが多いです。

今回は、XR250のスピードメーターケーブルの交換に伴う費用を少しでも節約したいというブログ主のお財布事情を鑑みて、耐久性アップにつながるかもしれない施策を紹介します!

まずは、断線してしまった内部のワイヤーの状態です。2年前ぐらいに交換したので、もう少しもって欲しかったな~というのが本音。何度もバイクをワイヤーがある右側に倒してしまった経緯もあるので文句は言えませんが…(笑)
この断線した内部のワイヤーを取り出すには、フロントタイヤ側とハンドル近傍のネジ固定部を外す必要があります。まずはフロントタイヤのハブ近辺の+ネジを外します。
お次はメーター裏側にあるねじ込み側もプライヤーとか使って外します。緩んだら手で回すことも可能です。

新旧比較

新品は当然のことながら真っすぐです。一方断線下側は外側に大きく湾曲して形状的には相当な力が内部ワイヤーに掛かっていると思われます。
購入した品はこちら
NTB スピードメーターケーブル SHJ-06-162 適応車種 XR250/XRバハ XR250Y/IIIY/III3  ホンダ純正品番 44830-KCZ-000 相当

耐久性アップの施策

1. ケーブルの取り回しを見直す
純正の取り付け方法でも、ケーブルはフロントフォークやハンドル周りに沿って配線されていますが、オフロード走行ではこの取り回しが屈曲の原因になることがあります。

特に、右側(ケーブルが出ている側)に倒れた際に、ケーブルがフレームやフォークに強く挟まれたり、過度に引っ張られたりするケースが目立ちます。

ブログ主は純正指示どおりの取り回しなので特に見直しすることはありませんでした。
実はフロントフォークを25mmほど突き上げしている関係上、フロントサスがフルボトムしたときに屈曲度合いは標準のXR250より大きくなってしまいます。

足が長かったら… 突き上げをやめてフロントフォークを標準取付けに戻せるのにね(笑)
対策:余裕を持たせたルーティング
  • ケーブルの遊びを増やす:ケーブルを純正の位置で固定する前に、フロントサスのフルストローク(最大伸縮)を考慮して、少し余裕を持たせた長さに調整しましょう。ケーブルがピンと張った状態だと、伸縮時に強いテンションがかかり、内部のワイヤーが切れやすくなります。
  今回は純正のケーブル長と同じNTB製の型式:SHJ-06-162をチョイスしました。

  • ガイドクリップの活用:ケーブルがフォークやフレームに直接擦れないよう、ゴム製のガイドクリップやタイラップで適度に固定。ただし、固定しすぎると動きが制限されてしまうので、適度な遊びを持たせるのがポイントです。
新品状態で購入したバイクじゃないので、正規取り付けがわからない部分があります。
下の写真(U字部)でケーブルのアウターを固定するのですが完全にリジット固定すればいいか、それとも若干隙間を作り、自由に動けるようにすればいいのかわかりません。
ブログ主は勝手に『ここはルーズ固定がケーブルに負担がないはず』と判断して、こんな風にしてみました。ワイヤーのアウターがコルゲートチュープ(樹脂の保護チューブ)内で自由に動けるよう工夫です。コルゲートチューブとケーブルのアウターが接触する部分にはグリスとかシリコンスプレーを吹くと潤滑効果でスムースに動きます。
  • 右側への倒れを意識した配線:純正取り付けは右側にバイクが倒れた際にケーブルがフレームやホイールに挟まれないよう、ケーブルをフォークの外側に逃がすように配線されてます。
  • 但し、あまり外側に出すぎると、走行時に木々にワイヤーを引っかけてしまうリスクもあるので微調整してこんな感じにしています。

2. ケーブル保護材で摩耗を防ぐ

オフロード走行では、泥や砂、枝などがケーブルに当たり、表面の被覆が傷つきやすいです。被覆が剥がれると内部のワイヤーが湿気や汚れで錆び、動きが悪くなって断線のリスクが高まります。
対策:保護材の追加
  • コルゲートチューブを巻く:ケーブル全体に(配線保護用の樹脂チューブ)を巻いて、外部からの衝撃や摩擦を軽減します。ホームセンターで手に入る安価なもので十分です。
  • 防水グリスを塗布:ケーブルの接続部(メーター側とハブ側)に防水グリスを薄く塗っておくと、泥や水の侵入を防ぎ、内部のワイヤーを保護できます。ただし、グリスは少量にし、動き
    を妨げないように注意! シリコンスプレーでもいいかも!
  • テフロンテープで補強:特にケーブルがフォークやフレームに擦れそうな部分に、テフロンテープを巻いて滑りを良くすると、摩擦による摩耗を軽減できます。

3. 転倒時のダメージを最小限にする工夫

右側に倒すとケーブルがダメージを受けやすいのは、XR250オーナーなら誰もが経験する悩み。転倒時にケーブルがフレームや地面に押しつぶされないよう、ちょっとした工夫で保護できます。
対策:ガードやクッション材の活用
  • フォークガードの活用:フロントフォークに装着する樹脂製のフォークガードを追加すると、転倒時にケーブルが直接地面や障害物に当たるのを防げます。社外品で安価なものが豊富なので、デザインに合わせて選んでみてください。
  • クッション材の追加:ケーブルがフレームやフォークに接触する部分に、スポンジやゴムシートを挟んでクッション性を高めます。これで転倒時の衝撃がケーブルに直接伝わりにくくなります。
  • ハンドルバーパッドの工夫:ハンドル周りにケーブルが密集している場合、転倒時にハンドルがケーブルを押しつぶすことがあります。ハンドルバーパッドを厚めのものに交換し、ケーブルがハンドルに巻き込まれないようスペースを確保しましょう。

4. 定期メンテナンスでケーブルを長持ちさせる

どんなに工夫しても、オフロード走行ではケーブルにストレスがかかるもの。定期的な点検とメンテナンスで、トラブルを未然に防ぎましょう。
対策:点検とケアのルーティン
  • 走行後の点検:林道走行後には、ケーブルに泥や砂が付着していないかチェック。付着物があれば水で洗い流し、乾燥させてからグリスを塗布。
  • ケーブルの動きをチェック:ケーブルを手で軽く動かして、引っかかりや硬さがないか確認。動きが悪い場合は、ケーブル内部に潤滑スプレー(シリコン系がおすすめ)を注入して滑りを良くします。
  • 早期交換の判断:ケーブル表面にひび割れや摩耗が見られたら、早めに交換を。純正ケーブルはもちろん、社外品で耐久性の高い強化ケーブルも選択肢としておすすめです。
まとめ:ストレスフリーなケーブルで林道を攻めよう!
XR250のスピードメーターケーブルは、オフロードの過酷な環境でダメージを受けやすいパーツですが、ちょっとした工夫でその耐久性をグッとアップできます。ルーティングの工夫、保護材の活用、転倒時のガード、そして定期メンテナンスを組み合わせれば、ケーブルのトラブルを大幅に減らせますよ!

林道をガンガン攻めても、スピードメーターがしっかり動いてくれる安心感は大きいもの。スピードがわかる安心というより、走行距離が確実にカウントできるようになり、ガス欠の心配がなくなります。

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