腎臓結石と無症候性膿尿について 

腎盂の結石とのお付き合い


無症候性膿尿(Asymptomatic pyuria)って聞いたことありますか? 一般の人は聞いたことがないですよね~

本来、尿は少しは色味が付いている場合がありますが、尿自体が慢性的に濁っている人は稀でしょう。

尿が濁っている(何か浮遊物がある、若干膿が混ざっている)ような症状が出れば、尿路系に何らかの炎症が起きて、痛みや発熱、倦怠感があるのですぐに病院に行くはずです。


水腎水尿管症の原因が尿管とと膀胱のつなぎ目にある逆流防止弁(膀胱に圧が加わった時に尿が腎盂側に逆流しないようにする弁)の形状がちゃんとできてない為(先天的な異常)、膀胱の尿が逆流することがあります。

もしくは逆流しないまでも、尿が腎盂や巨大に拡張した尿管内に長く留まる状態となっています。そうなると、腎盂内で細菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。

過去に何度か膀胱炎になったメカニズムを解説しておきます。(今回も7/1に泌尿器科へ行って抗生物質のお薬を処方してもらいました。)

膀胱炎発症のメカニズム

普通の方の場合

尿路と外部がつながる部分(尿道先端)から大腸菌とかその他のばい菌が何らかの理由で膀胱に入ってしまい。細菌が繁殖し膀胱内の炎症がおきる。
その結果、排尿時の違和感や、頻尿となる。 炎症のもとになっている最近を免疫システムがやっつけようとする。(白血球が最近を攻撃する) 
戦いが終わった後は白血球の残骸が尿に残る。これが尿の濁りの原因です。

ブログ主の場合

常に清潔にしているので、一切外部から最近が入ってくることはない。但し、腎盂で長期に居座ってる腎臓結石の内部に過去にその石にたどり着いた菌が隠れている。

菌は白血球からの攻撃で自分がやられないように、菌がバイオフィルムをつくる成分を出して、結石表面に薄い膜を作って石自体を覆う。 

抗生物質のお薬が菌をやっつけようとしても、このバイオフィルを通過することができずに、菌が結石内部でずっと生き続けている。

それでも細菌は自分自身を増殖させたいので、フィルムからちょっと出てきては増殖しようとする。すると人間の免疫システムが活動して(白血球が細菌をやっつけて)、尿の中にはぞの白血球の残骸(濁り、若干の膿)が残る。 これが尿に濁りがある原因です。

この細菌と白血球の攻防が、微妙なバランスが取れて均衡がとれていると、尿が濁っていても悪い症状がが一切ないという状態『無症候性膿尿』となるのです。

ブログ主の対処療法

ブログ主はこの7年程はずっと こんな感じです。 尿が透明なときもあれば、少し濁っている時もある。 ストレスや体調不良が多いと、免疫機能が弱まって細菌増殖のパワーに押し切られて膀胱炎になったりもします。(膀胱炎に関してはここ4年間で年間1~2回ぐらいなりました。)

膀胱炎をさらに我慢すると腎盂腎炎に発展し、40℃以上の高熱になり、抗生物質の点滴を早急に打たないと、敗血病で死に至るので、膀胱炎になったら素直に医者に行って、抗生物質の錠剤をもらって1週間で膀胱炎は完治させるという感じの生活がずっと続いています。

根本的な解決としては、水腎水尿管症を外科手術で治し、腎臓の腎盂にある結石を全て取り除くことになるのですが、尿路を外科的手術をするのはいろいろと難易度も多く、15年以上私の腎臓結石を診てくれていた病院では、経過観察という判断をしていました。

そんな矢先に今回また膀胱炎になりました。頻尿が治まらないので、近くのお世話になっている泌尿器科を受診(7/1)したところ、
尿生体検査で白血球が100オーバー(100以上/HPF)←これかなり高めの数値

尿路(膀胱や尿道)の粘膜で激しい炎症が起きており、体の中の免疫細胞(白血球)が細菌と必死に戦っている状態です。

実は、無症候性膿尿と加齢の影響も相まって、前立腺肥大(2倍の大きさになっている)になっているとも分かってました。これは他の臓器のエコー検査(1年前に藤田医科大学病院で実施)で分かったことです。

地元の大きい病院で ”おしっこが出にくい感じがする” とか、”残尿感がたまにある” と言っても、従来のX線撮影と結石の位置確認、尿の生体検査結果を見るだけという、ちょっと先生大丈夫なの? 的な不信感もありました。

(前の先生はいい先生だったのですが、後を引き継いだ先生はちょっとね~ という頼りない感じ...)

そろそろ、セカンドオピニオンでも考えてみるかと思い始めた今日この頃。(笑)

6/8の半年ごとの地元病院での定期検診(お世話になって15年以上経過観察してくれた病院)で、『他の病院で前立腺肥大がわかったので、尿検査だけでなく血液検査もやって欲しい。PSAも調べて欲しい』とお願いし検査した結果、
『だから先生、尿が出にくいっていってたのに、何でエコーくらいやってくれないの?』 と言いたいのをぐっと堪えるブログ主。www

やはり、地元病院は信頼できる医者じゃないので、藤田医科大学病院へセカンドオピニオンで変わろうとう決意するのであった。

前立腺癌は確定診断できてないので7/10にMRI、その結果を聞きに7/17に再診予定です。

地元の病院の(ダメダメ)医者に期待できないのでAIの講義を聞いてみた。

1. 定義と病態生理:なぜ症状がないのに白血球が出るのか

まず定義だ。通常、高倍率視野(HPF)で白血球が5個以上/HPF認められる場合を膿尿と定義する。これが「頻尿、排尿痛、残尿感、下腹部痛などの急性尿路感染症状を伴わない状態」であるとき、無症候性膿尿と呼ぶ。

なぜ、これほどの白血球が遊走していながら症状が出ないのか? 理由は、炎症が「生体の免疫応答と細菌の増殖・毒力が奇跡的な均衡(バランス)を保っている局所的な状態」だからだ。

尿路粘膜を破壊するほどの急激な組織侵入や毒素の放出がないため、神経を刺激するレベルの急性炎症(痛みや強い収縮)には至っていない。しかし、局所には確実に「異物(抗原)」が存在するため、生体防御反応として白血球が常に動員され、尿中に浮遊し続けている。その結果として、尿の混濁(濁り)が生じるわけだ。

2. 発生の背景:どのような症例で起こるか

無症候性膿尿は、健康な若年者には極めて稀だ。これが持続する場合、必ず背景に「解剖学的・機能的な尿路の構造異常」、あるいは「異物の持続留置」が存在する。

臨床上、特に重要な背景因子は以下の3つだ。

  1. 尿路の器質的閉塞・うっ滞(Stasis): 巨大水腎水尿管症や尿管狭窄、前立腺肥大症、神経因性膀胱などだ。尿流が滞る(うっ滞する)場所は、細菌にとって格好の増殖床となる。

  2. 結石の存在(Calculi): 尿路結石、特に感染性結石は、それ自体が持続的な物理的刺激となり無菌性炎症を起こすだけでなく、細菌の温床となる。

  3. バイオフィルム(Biofilm)の形成: 結石の表面や留置カテーテルの表面には、細菌が分泌する多糖体の膜「バイオフィルム」が形成される。この内部に隠れた菌は、宿主の白血球や抗菌薬の攻撃から完全に防御された「シェルター」を得た状態になる。生体免疫はこれを排除しようと白血球を送り続けるが、シェルターを破壊できないため、慢性的・持続的な膿尿(=平時の濁り)が形成される。

3. 臨床的マネジメント:治療すべきか、否か

ここが国家試験でも、実際の臨床でも最も重要なピットフォール(罠)だ。 「無症候性膿尿、および無症候性細菌尿は、原則として抗菌薬治療の対象外(原則不治療)」である。

「白血球が出ているから」「菌がいるから」という理由だけで安易に抗菌薬を長期投与してはならない。

なぜなら、構造異常やバイオフィルムという「根本原因」がある限り、抗菌薬で一時的に尿中の菌を減らしても、投与を止めれば確実に再発するからだ。

それどころか、抗菌薬の乱用は多剤耐性菌(MDR)を誘導し、いざ本当に急性増悪した際に使える武器を失うという最悪の結果を招く。

尿路感染症とは尿路に細菌が侵入し尿路上皮に炎症をきたす状態を指します。

【例外:治療介入が必要なケース】

ただし、以下の場合は無症状であっても例外的にスクリーニングと加療を行う。

  • 妊婦(上行性感染による腎盂腎炎や早流産のリスクが高いため)

  • 尿路粘膜の出血を伴う泌尿器科的手術・処置の前(菌血症・敗血症を予防するため)

4. 臨床医としての視点:急性増悪(Acute Exacerbation)への警戒

では、治療しないのであれば放置していいのか? 答えは否だ。

無症候性膿尿の患者は、常に「薄氷の上の均衡」にいる。

過労、ストレス、睡眠不足、寒冷刺激、あるいは脱水による尿量の減少などによって、宿主の免疫力が低下するか、あるいは尿流による自浄作用(Washout効果)が低下した瞬間、バイオフィルムから溢れ出た菌が一気に組織へ侵入を始める。

これが急性増悪(急性膀胱炎、あるいは上行性の急性腎盂腎炎)への転化だ。 この段階になって初めて、尿中白血球はさらに跳ね上がり(100/HPFオーバーなど)、患者は激しい症状を訴える。ここに至ってようやく、感受性のある強力な抗菌薬(組織移行性の高いニューキノロン系など)を用いた「積極的治療」へのスイッチが入る。

結び

諸君、無症候性膿尿を見たら、単に「尿が汚い」と捉えるのではない。 その下に隠された尿路の狭窄、うっ滞、結石、そして細菌との「静かなる戦いの歴史」を見抜きなさい。

そして、平時は無闇に薬でこねくり回さず、患者の免疫力と水分摂取による自浄作用をサポートし、いざ均衡が崩れて急性増悪した際には、的確かつ強力に叩く。この動と静のコントロールこそが、泌尿器科的アプローチの本質である。

本日の講義はここまで。

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腎臓結石のバイオフィルムに関して海外の論文を探してみた

細菌バイオフィルムと腎結石の関連性:包括的レビュー

(Exploring the Connection Between Bacterial Biofilms and Renal Calculi: A Comprehensive Review)著者: A. Mohankumar, Raghuram Ganesh, Priyadarshini Shanmugam(2024年)要約(Abstract)細菌バイオフィルムは、細胞外マトリックスに包まれた微生物の構造化された共同体であり、さまざまな病態プロセスで重要な役割を果たしています。腎結石(腎臓結石)は一般的な医学的懸念事項であり、最近の研究では細菌バイオフィルムがその形成と持続に影響を与える可能性が強調されています。本レビューでは、尿路結石の表面におけるバイオフィルムの形成と、それが細菌の定着に有利な環境をどのように生み出すかを探求します。この定着は、慢性感染、結石の拡大、再発性結石形成を引き起こします。本レビューは、細菌バイオフィルムと腎結石の動的な相互作用を包括的に探求するものです。特に、慢性感染、炎症、鉱物沈着におけるバイオフィルム関連メカニズムの役割を強調し、バイオフィルム関連腎結石の管理と予防のための革新的な治療戦略の可能性を指摘します。導入部と背景腎結石(renal calculi)は、世界中で数百万人が罹患する一般的な疾患です。従来、結石形成は尿中の過飽和、無機物の結晶化、物理化学的プロセスによるものと考えられてきました。しかし、最近の研究で細菌バイオフィルムが重要な役割を果たしていることが明らかになっています。バイオフィルムは、細菌が産生する細胞外多糖(EPS)などのマトリックスに保護されたコミュニティです。これにより、抗菌薬や宿主免疫(白血球など)に対する抵抗性が高まり、慢性感染を維持します。バイオフィルムと結石形成のメカニズム
  1. 結石表面へのバイオフィルム形成
    • 尿路結石の表面や内部に細菌(例: E. coli, Proteus, Klebsiella など)が付着。
    • バイオフィルムが形成されると、結晶核形成(nucleation)の足場となり、結石の成長を促進。
    • 特に感染結石(struvite石など)で顕著ですが、カルシウム系結石(calcium oxalate)でも観察されます。
  2. 慢性感染と炎症残骸(あなたのクエリに関連)
    • 閉塞性病態(尿管狭窄、水腎症など)で尿流が滞ると、結石内のバイオフィルムが細菌を保護。
    • 細菌成分や死骸が尿中に放出され、白血球が攻撃 → 炎症残骸(膿や尿の濁り) が生じる。
    • バイオフィルム内の菌は休眠状態や保護されているため、標準的な尿培養で検出されにくい(培養陰性・無菌性膿尿様)
    • これが長期持続する慢性炎症や再発感染の原因となります。
  3. 閉塞・水腎症との関連
    • 尿管狭窄や巨大水腎水尿管症では、腎盂内の圧力上昇と停滞がバイオフィルムを助長。
    • 15年以上などの長期結石では、バイオフィルムが「貯蔵庫」となり、断続的に菌成分を放出。
臨床的意義と治療的示唆
  • 診断の課題: 尿培養陰性でも、結石培養や先進イメージング(電子顕微鏡など)でバイオフィルムを確認する必要あり。
  • 治療: 抗菌薬単独では不十分。結石除去(手術・砕石術)が重要。バイオフィルム阻害剤や新規戦略の開発が期待される。
  • 予防: 尿流改善、感染制御、十分な水分摂取。
結論細菌バイオフィルムは腎結石形成の重要な要因であり、慢性感染・再発・炎症残渣のメカニズムを説明します。包括的なアプローチ(結石除去+バイオフィルム標的療法)が必要であり、今後の研究が期待されます。

他臓器の経過観察

実は、前立腺肥大を発見してもらった病院でもっと大変な臓器病変を経過観察しています。
こっちはもっと大変な症状なのですが、冷静に記述する自身がなので、その病症が発覚した1.5年前からずっとブログで書こうか書かないでおくかを悩んでいます。(笑)
たぶん、いつか詳細に記載することになると思いますが、その時は気長にお付き合いして読んでくださいね~

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