ちょっと大がかりな分解
自動車やバイクの修理で難しいな~と感じるのは、既に部品供給が終わって補修部品が手に入らない。更に厄介なのは修理する対象部位が細かすぎて老眼には酷な作業などです。
もしくは非常に入り組んだ部分で手が届かないとか、専用工具がないとアクセスできない。等々の状況に遭遇した時がほとんどです。
今回修理することになったEGRパイプの交換は、エンジンルームの奥の方にあるボルトを緩めないと外すことができないERGパイプの交換となります。素人整備なので4時間以内に終われば大成功という案件です。
車室内が排ガス臭いぞ~!
なぜ修理が必要なのかと言えば、エアコン作動時に外気導入を選ぶと、凄く排ガス臭い事象が10月の納車(群馬へ車を取りに行った帰り)時から、なんとなく感じていました。高速道路走行時は問題ないのですが、市街地走行やアイドリング時に排ガス臭いのです。
従ってエアコンON時は外気導入は止めて、常に内規循環で使ってました。まあ過走行車だし、このぐらい我慢するか~ と思って今まで3か月ほど乗ってきました。
但し、最近はEGRバルブが開いて、エキマニの排気ガスをEGRクーラーで冷やして、再度インマニに戻す動作を車がある条件下で勝手に開始し始めると、我慢ならぬ現象に遭遇するようになりました。
その現象とはボンネットから白煙がゆらゆらと上がってきて、車周辺がめっちゃ排ガス臭いというものです。
排ガス漏れ放置はご法度
これは早めに対処しないと、排ガスが漏れている部分(多分微小なクラック)がどんどん大きくなり、エキマニの排圧自体がスカスカになるパターンです。クラックから亀裂に成長して穴でも開く末期症状になると、
①エンジンルームから暴走族のような排気に伴う爆音がし始める
②ターボタービンを回す排圧が得られないのでエンジンパワーダウン
③ターボタービン自体の故障で高額修理発生
という最悪の状況が予想されます。
海外のVOLVOフォーラムをつらつら読み漁ると、赤丸部分がエンジン直後のエキマニに繋がっているとのことです。この赤丸部分の溶接が弱い(薄い)ため、過走行により冷熱サイクルによる熱膨張と収縮の繰り返しと振動が幾度となく、溶接部分にダメージを蓄積させて微小クラックが入る持病があることを知りました。
この部位はエンジンルームのボンネットを開けて目視できない部分なので、故障個所が明確になってない中での見切り発車的な修理となります。まずは新品のEGRパイプを購入して本日分解確認をすることにします。
今回修理することになったEGRパイプの交換は、エンジンルームの奥の方にあるボルトを緩めないと外すことができないERGパイプの交換となります。
素人整備なので4時間以内で終れば大成功という案件です。
VOLVOフォーラムでは慣れれば2時間でできるとかコメントがありましたが、ブログ主のように初めてエンジンルーム奥の下側と御対面する人間には無理にきまってます。(笑)
赤丸で示した部分は助手席側のエンジンルームと助手席と仕切る壁の奥まったところにあるので、エアクリーナボックスやエアダクトホース類をごっそり分解し、アクセスすることになります。どう考えてもやっかいな作業になりそうです。
交換部品現物を確認してみるつもりですが、弱い溶接部分の対策が施された形状になっているとのこと。さて交換部品を確認してみましょう。
交換部品の品番は32225133
車を購入した群馬のディーラーさんに教えてもらい無事に手に入れることができました。
送料別で約24000円です。
パイプの両端にガスケットが必要なのですが、パイプについてないと思ってガスケットも新品を購入しておきました。 ところが、新品パイプの両端に既に新品ガスケットが付属しており、ガスケット単品の購入は必要ありませんでした。(税別価格)
迅速に部品を送ってくださった神対応のVOLVOディーラー(群馬)様に感謝する次第です。
(営業さん、サービスさん ありがとうございます)
ブログ主の近くのディーラーへ工賃払って交換してもらったら概算いくら? って尋ねると、
部品費込みで6万前後かな~ 診断機もかけるので6.5万円ぐらになってしまうかも。
と教えて頂いたのでDIYで修理できるのであれば、ずいぶん節約できますね~
なぜEGRパイプの交換が必要なの?
このパイプはエンジンの排気管(エキゾースト)からターボに繋がる部分の途中から、排ガスをリターンさせて、ERGクーラーで熱を冷ましつつ、インマニに排ガスを戻して煤を再燃焼させて排ガスに含まれる環境負荷物質を少しでも綺麗にするための機構の一部です。
ブログ主のXC60は群馬から高速道路を走って愛知に戻ってくる間に、エアコン外部導入モードにすると、車室内が若干排ガス臭いという状況だったので、亀裂は当初から入っていたものの、この2~3カ月の間に亀裂が進み、時にはエンジンルームから排ガスの白煙が出てくるのが目で確認できるほどになっていました。(そのように推測しています)
EGRパイプに亀裂があると…排ガスが漏れるわけですが、その影響としては
- 車室内が排ガス臭くなる(外気モード)
- 更に亀裂が大きくなれば、ターボのブースト圧不足になる
- EGRの異常が検知されて、そのうちメータ内に異常メッセージが表れる
そのまま使い続けると、EGRクーラやEGRバルブ、ターボタービン等が連鎖的に不具合が発生する可能性もあるため、今回思い切ってDIYで交換することにしました。
先ほどの図中で赤丸部分(パイプとねじ止め部の溶接部分)が排ガスの圧力と冷熱サイクルによる熱ストレスで亀裂が発生し、排ガスが漏れていると思われる状況が発生しています。
EGRパイプ交換の手順
エンジンカバーの取り外し
4箇所あるので取り外します そこら中にハイプやダクトが通っており、まさにディーゼルエンジンって感じの風景が現れます。
エアクリボックス(エアクリーナーボックス)の取り外し
エアフィルター上部のボルトを外す。MAFセンサー(質量空気流量センサー)のコネクタを慎重に外す(爪を押して引き抜く)。
ダクトの金属締め付けリングも緩めて、パカ♪ってエアクリボックスの蓋部分がとれます。
ここまでは簡単ですね~
ボックスの下側も真上にまっすぐ引き上げれば、簡単にエンジンルームから取り除けます。
エンジンルーム奥に延びるエアダクトを取り除きます。ボルト1本を取り外した後、にゴムホースを外すため、強力締め付けクリップをプライヤーで緩めて外します。
エアダクトは奥側にも金属締め付けバンドがるので緩めておきましょう!
大物パーツの樹脂製ダクトホースが取り外せました。取り出したものは整理整頓!
バンパーやボデーの養生もお忘れなく!
ここまでは全く難しくないですよ~ 余裕の作業でした。
今からが難所なので、写真多めで説明します。エンジンルームに上半身を乗り上げての作業で、老体には厳しい姿勢のまま作業が続きます。(笑)
まずはエンジンルーム奥のエキマニ付近を覗くと、エンジンヘッドから僅かに漏れたような油汚れが確認できます。しかも電気配線のコネクタがやたら密集しているじゃないですか~
この部位はEGRクーラーに近い部位なので、もしかしたらクーラーからの排気漏れ?
と予想を覆すストーリを考え始めてちょっと作業する手が止まりました。
とは言え、EGRパイプの根本を観察してクラック有無を確認するまでは、当初の故障個所ストーリーを信じて分解するしかありません。この部分のコネクタとか、コネクタを固定するステー類を全て取り除くと、パイプの根本が観察できそうです。
エンジンルームの上で頭を突っ込んで、次々とコネクタを外します。(相当無理な態勢で手も疲れてきました)
お次はステーを外します。(大小各々1個ずつボルトを外すとステーが取れました。)
手を突っ込むときに邪魔なので右側にステーごと寄せておきました。
手が突っ込める空間を作り出したので、スマホ持った右手を突っ込んで写真撮影!
おぉぉ~排ガスがパイプの根本から漏れているような状態が写ってました。
これは絶対にEGRパイプの根元にクラックあるぞ~ 拡大すると根元に細いスジが見えるような気がする。ここに違いない! 確信に変わってきました。
エンジンは始動させてないので熱くありません。手でパイプ根本の位置を確かめます。
10mmのソケットレンチで外せそうです。
まずはERGクーラーに近い側のパイプ固定ボルト(T40)を少し緩めてパイプが動きやすくしておきました。
その状態で奥側のパイプの根元にソケットレンチ10mmを突っ込んで、四苦八苦しながら2本のボルトを取り除きました。そしてEGRクーラー側のT40も2本取り除くことに成功です。
ゆっくりとEGRパイプを引き出してきます。
やっぱりね~ ほんの僅かですがクラックが確認できます。この程度の大きさなので排ガス臭さは感じるけど、アクセル踏み込んだ状態でターボタービン回すぐらいはなんとか可能な排圧を維持できていたと思われます。
LEDライトを使って光を裏から当てると、同様にクラック確認できました。
クラックから排ガス(オイルも含んでいる排ガス)が漏れると、走行時(高熱状態)のパイプに付着すると、漏れ量が多いとパイプに付着して白煙となったと想像できる痕跡が観察できました。
さてさて、新品部品と比較してみましょう!
角度を変えて、よく見てみると亀裂が入った部分は対策されてフランジ形状で肉厚に溶接されています。対策されているということは、耐久性に関する余裕度検証が不十分だったということですよね~ 2017~2019年頃のD4エンジンは対策前形状なのでしょうか?
いつから対策部品に変わったのか興味があります。わかる人いましたら教えてください。
それにしても、やっかいな部分にあるEGRパイプです。メンテナンス性が悪い位置にある部品は信頼性評価を余裕度2~3倍で確認してほしいものです。
亀裂があったパイプ側です。エキマニ側から飛び出ている部分はこんな感じ。それほど煤やオイルまみれの堆積物はなかったです。エンジンは過去に高速道路主体だったことを物語ってます。この後、ガスケットが当たる面を綺麗にふき取って面出ししておきました。
今回はガスケットの当たる面から漏れていませんので、面は比較的綺麗でしたね!
通常トルクスネジは勝手に緩められたりしないような場所に使われますが、クラックが入った側は普通のM10ネジでした。奥まったところは素人が簡単に外したりできないだろうということでM10だったのかな? それともメンテしやすいようにM10なのかな~
(ちょっと疑問です。EGRクーラー側もM10でいいじゃんね~)
さて新品を取り付けていきましょう! 新品をレイアウトしていきます。
やっぱ新品っていいよね~
EGRクーラー側を仮固定しておきます。
T40トルクスネジが長すぎるように感じます。(何か設計思想があるのか...?)
奥側のM10の締め付け完了。写真1枚しか残ってないけど、手を突っ込んでボルトを回して穴位置を探ったりして.... 見えないところの作業なのでボルト落とさないように手の感触だけで仮締めしていきました。
その後、ソケットレンチで少し締め付け力を強めにしておきました。適正トルクは不明ですが排気ガス(排圧)系統はバイクのマフラーと同じで強めの締め付けが必要です。
その後はややこしい電気配線類を元通りにすべく、まずはステーを2本のボルト(側面)で固定して、カプラー同士をカチ♪っと嵌めていきます。嵌め忘れないように何度も確認しました。センサーがつながるサブステーのボルト(下写真でほぼ中央にあるボルト)も忘れずに締め付けして正確に元通りに復元しましょう!
このでかいコネクタが分解前から金属ステーに固定されてなかったんだよね~ 今回の復元できっちり固定していたけど、前ユーザーさんの整備の時に固定し忘れたのかな?
左下にAVワイヤーで蛇腹保護した配線を固定しています。分解時に固定クリップ割っちゃったので、固定はAVワイヤーで代用です。(もうちょっと慎重にやればよかったな~)
いろんな角度から何度も覗いて、カプラー嵌合漏れなし♪ 指差し声出しチェック(笑)
あとはさっさと復元していくだけです。分解したのの逆の手順をやれば大丈夫です。
写真は残していませんが、この後エアクリーナーボックスとエンジンカバーを取り付けて復元完了させました。
最終確認
ボンネットを締めてエンジン始動! エアコン風量マックスで外気導入モードで確認です。
ほほほ~ 全く排ガス臭くないです。エンジン周辺も無臭です。 大成功だったようでね~
作業時間も約3時間で目標の4時間以内でした。
我が家のVOLVO XC60D$ 現在の走行距離は223,000kmです。 試走した際にちょっとアクセル踏み込むと、ぐいぐいっとターボが効いて走りが力強くなるのが感じられます。いままでよりターボの体感が明らかに良化しています。
まだまだ元気に走ってくれそうです。www
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